通り過ぎる人たち①
先日、久しぶりに暗室に入ったとき
1Fのギャラリーにあった一冊の写真集を何気なく手に取った。
マッチ箱を模したA5サイズの可愛らしい装丁。
「東京マッチボックス」と名づけられたその本には、
1970年代のストリートスナップを中心に1ページに1ショット
400ページ以上にわたって収集した濃密な時間があった。
最初に惹かれたのは30年以上前の昭和の街並みであったが、
そんなノスタルジーなどいとも簡単に吹き飛ばす
パワフルなショットの連続に圧倒された。
何しろ、道往く人をほとんど正面から捉えているのだ。
ガッチリ目線が来ているショットも多い。
撮影者はアイレベルでカメラを構えているし
ノーファインダーの盗み撮りではあり得ない迫力である。
(日中シンクロを使っているショットまである)
なんなんだコレは。
確信犯的でありながら作為的でない。
演出的でありながら恐ろしく生々しい。
暗室作業を終えた帰り道、
私の荷物は写真集の重さ分増えていた。
写真家の横川辰之氏は、「DRUG」を主催する一人だと後日知った。
暗室オーナーのHさんは、本写真集のプリントを担当された。
by leica_m4m
| 2009-05-24 18:46
| Leica M
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Comments(2)
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readymade_ayu at 2009-05-25 13:42
私も手にとってみたいと思います。
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leica_m4m at 2009-05-25 18:49