あかるいアンシツ
今にも泣き出しそうな重い雲の下
3回目となる暗室ワークショップ(通称「喰っちゃ焼き」)が計画通り行われた。
首謀のash隊長を筆頭に、今回はスペシャルゲストを迎えての3人。
超地味な本企画に快く賛同してくれたkawamutsukunさんは、
ハッセルを駆使して街を切り撮るスナップの名手である。
喰っちゃ焼きの趣旨に基づき、まずは築地市場で昼食。
いつになく多くのお客で賑わっていて、選り好みをしている状況ではなかったが
幸いカウンターの洋食屋さんに滑り込むことができた。
それぞれ、カツ丼、オムハヤシライス、カツカレーライスを食して準備万端。
築地本願寺裏の古い街並みを散策しながら暗室へと向かう。
まるで歩く動作と一体化したように次々とシャッターを切る隊長、
「いつもよりずっと軽快」と言いながらライツミノルタCLを構えるkawamutsuさん。
対照的に私は、絶好の被写体を横目に思うように撮れない不自由さをやや後悔していた。
ほぼ時刻どおりに暗室へ到着。
せっかく大荷物を抱えてきたのだから、ちゃんと焼かないとなー。
さて、5時間に及ぶ格闘の末、得られた成果は・・・。
階調の美しい端正なプリントを焼き上げていったのはkawamushuさん。
初めて使うというフォコマートⅡCの操作に最初こそ難儀していた様子だったが、
焼き始めてからは 惚れ惚れするような美しい印画を連発。
フィルムやレンズの性能を十分に引き出すと こういうプリントが得られるんだ
ということをまさに目の前で証明していただいた。うーん、勉強になります!!
ash隊長は、1カットを焼くのに2時間を費やす集中力を発揮。
最後は高濃度のネガを力づくで印画紙に定着させた。
独自の哲学を独自の方法論で固定化するには、
常人には想像できない力が要るのだと実感。
だから、焼く前に「喰う」ことが必須なのかと妙に納得したのであった(失礼!)。
私はと言えば、お気に入りのダースト引伸機の上位モデルを使わせてもらって
少し大きめのサイズにチャレンジ。大伸ばしのためにイーゼルを置く台を1段下げてもらった。
最初に焼いたポートレートを見てお2人の一言は「硬い~!」であったが、
すかさず「ノクトンって、開放ならポートレートでも使えますねー」とフォローを入れるところは
流石はkawamutsuさん、大人である(笑)。
多少苦戦したけれど、後半ペースを上げて結果的に10カット焼くことができた。
私の硬いプリントを見て、暗室オーナーのHさんは「バライタで焼いてみたら?」と
アドバイスをくれた。「あなたの写真は、バライタの方が合ってると思うよ」
階調表現には依然として課題を残したままだが、バライタが解決のヒントをくれるだろうか。
それ以前の問題として、フィルム現像の品質を上げないといけないことも明らかになった。
暗室作業をしてみて初めて発見できる事実は、意外に多い。
というわけで、また次回への楽しみが増えた。
kawamutsuさん、今回はありがとうございました。
ash隊長、試練の道はまだまだ続きます。(^^
写真は下町で発見した長屋。トリミングした正方形とオリジナルを載せました。
ライカ判といえば長方形だし、ブログを始めたきっかけは正方形。
矛盾を抱えながら当ブログは続いています。
今回焼いたプリントは私のスキャナでは録れないサイズだったので、
掲載したのはネガからのスキャンです。m(_ _)m
by leica_m4m
| 2008-06-22 18:24
| Leica M
|
Comments(4)
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ash1kg at 2008-06-22 19:53
leicaさん、お疲れさまでした!
確かにメシ喰ったら、あとは焼くだけって、超地味な企画ですよねー(笑)。
今回は体力の続く限り反復と調整を繰り返す運動部の練習みたいなキツさを
味わいました。なんか懐かしかったです(笑)。
kawamutsuさんの暗室力、勉強になりましたねー!
突っ込めば突っ込むほど奥が深くなるのは何でも同じですが、せめて自分が
満足できるところまでは辿り着きたいですね。
壁は突き破られるためにあると信じて頑張りましょう(笑)
確かにメシ喰ったら、あとは焼くだけって、超地味な企画ですよねー(笑)。
今回は体力の続く限り反復と調整を繰り返す運動部の練習みたいなキツさを
味わいました。なんか懐かしかったです(笑)。
kawamutsuさんの暗室力、勉強になりましたねー!
突っ込めば突っ込むほど奥が深くなるのは何でも同じですが、せめて自分が
満足できるところまでは辿り着きたいですね。
壁は突き破られるためにあると信じて頑張りましょう(笑)
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leica_m4m at 2008-06-22 23:46
ash隊長、こんばんは~ ホントお疲れさまでした。
やはり、もっと「暗室力」を鍛えないといけませんね。
時代への逆行を楽しむことこそ「大人なカメラ少年」に相応しい
遊びではないかと、時代遅れの私は考えております。
それでは、また次回!
やはり、もっと「暗室力」を鍛えないといけませんね。
時代への逆行を楽しむことこそ「大人なカメラ少年」に相応しい
遊びではないかと、時代遅れの私は考えております。
それでは、また次回!
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kawamutsukun at 2008-06-23 00:00
leicaさん、この度はお誘い頂きましてありがとうございました。
一人でちゃぷちゃぷするよりも何倍も楽しかったです♪
私もたくさん勉強させて頂きました。ネガをどうやって一枚の作品に仕上げるか。どうやってイメージに近づけるか戦う姿勢には脱帽です。
私も暗室リターンズですから、また勉強させてください。
そして、食っちゃ撮りにも是非ご一緒させて下さいませ♪
一人でちゃぷちゃぷするよりも何倍も楽しかったです♪
私もたくさん勉強させて頂きました。ネガをどうやって一枚の作品に仕上げるか。どうやってイメージに近づけるか戦う姿勢には脱帽です。
私も暗室リターンズですから、また勉強させてください。
そして、食っちゃ撮りにも是非ご一緒させて下さいませ♪
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leica_m4m at 2008-06-23 08:08
kawamutsuさん おはようございます。
まだ微妙に5時間作業の余韻を残していますが、
今日から通常営業に戻ります(笑)。
復帰3戦目にして、ようやく課題が見えてきました。
またご一緒させてください。
こんどは市場で軽く一杯も! (^^)/日
まだ微妙に5時間作業の余韻を残していますが、
今日から通常営業に戻ります(笑)。
復帰3戦目にして、ようやく課題が見えてきました。
またご一緒させてください。
こんどは市場で軽く一杯も! (^^)/日